残業代請求されたら?ブライダル業の労働時間管理のポイント

ブライダル・ウェディング業界でよくあるご相談

  • 問題社員対応サポート
  • Instagramマーケティングコンサルティング
  • 口コミ・レビュー削除対応サポート
  • キャンセル料回収代行サービス

フォトウェディングをする上で知っておきたいこと

  • 参加前に知っておくべき基礎知識と市場規模
  • 婚礼写真に関する法律問題の注意点
  • 著作権で押えるべきポイント
  • 前撮りで法律に注意すべきシチュエーション

 

ブライダル業界に対して、華やかなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。しかし実際は打ち合わせなどの業務も多く、勤務時間が長くなりがちな業界であるといわれています。

 

そんなブライダル業界において、労働時間管理は欠かせません。労働時間の管理を放置すると、さまざまなリスクが生じてしまいます。ここでは、労働時間管理が必要な理由や、管理のポイントについて解説します。

 

1 ブライダル業界での長時間労働の現状

ブライダル業界には、ウェディングプランナーやドレスコーディネーター、ブライダルサービススタッフ、ブライダルカメラマンなどさまざまな職種があります。職種によっても異なりますが、ブライダル業界は勤務時間が長い傾向にあり、離職率も高いといわれています。

 

代表的な職種であるウェディングプランナーは、シフト制勤務が一般的です。店舗の営業時間に合わせて働きますが、顧客の都合によっては夜遅い時間から打ち合わせをする場合もあります。問い合わせへの対応や結婚式に向けた準備も行う必要があり、残業が多くなりがちです。

 

華やかなイメージのあるブライダル業界ですが、ノルマや激務に耐えきれずに辞めていく人も多いのが現状です。

 

2 労働時間管理はなぜ重要か

労働時間管理は給与計算のためだけではありません。会社の義務を果たし、リスク管理をするためにも労働時間の管理は必要なものです。

 

(1)会社には労働時間を把握する義務がある

労働時間の適正な管理は、従業員の心身の健康管理につながります。長時間労働による健康障害は、過労死や過労自殺などにつながるおそれがあります。

 

労働時間の管理は従業員数に関わらず、すべての会社で義務付けられているものです。労働者ごとに労働時間や労働日数、休日労働時間、時間外労働時間、深夜労働時間などの記録が必要です。記録していないもしくは虚偽の記録をした場合は、30万円以下の罰金に処されます。また、労働時間の記録に関する書類は、3年間の保存が求められています。

 

(2)自己申告制の会社は要注意

労働時間管理は会社の管理職者が現認して記録するか、タイムカードやICカードのほか、パソコンの使用時間の記録など、客観的な記録で確認したうえで記録することが求められます。

 

自己申告による労働時間の把握はあいまいになりやすく、労働時間管理を適切に行っていないとみなされるケースもあります。さまざまな事情から自己申告制にする場合は、本人や管理者への充分な説明と、実態とかけ離れていないかの確認が必要です。

 

3 労働時間管理を放置する際のリスク

会社の義務である労働時間管理を適切に行わないまま放置していると、さまざまなリスクが生じます。

 

(1)未払残業代請求のリスクが高まる

働き方が多様化している現代では、労働者の権利意識も高まっています。労働者が働いた分の残業代を請求するのは正当な権利であり、労働時間の管理を適切に行っていない場合は未払残業代として請求されるリスクがあります。

 

時間外労働の場合は割増し賃金といって、通常の1.25倍の給与を残業代として支払う必要があります。また、残業代を含む賃金の時効は、202041日以降に発生した請求権であれば3年です。遅延利息もあわせて請求されるリスクもあります。

 

(2)後からサービス残業をさせられたと主張される可能性がある

残業したのに残業代を支払わないのは違法ですが、そもそも労働時間や時間外労働時間などを客観的に記録できていないと、後からサービス残業をしたと主張される可能性もあります。

 

固定残業制度だからといって残業時間のカウントを怠ったり、毎日同じ出退勤時刻の記録を求めたりするのもNGです。

 

(3)労働時間管理は弁護士に相談

未払残業代請求やサービス残業の主張など、労働時間管理を放置するとさまざまなリスクが生じます。残業代請求においてはいくつかの争点があるため、それぞれの争点に対して適切な反論が必要です。

 

問題解決や再発防止のために、残業代請求を受けた場合は労働問題に詳しい弁護士への相談がおすすめです。

 

4 残業代請求を弁護士に相談・依頼するメリット

残業代請求に対応した経験や、法律に関する一定の知識がなければ、適切な対応は難しいです。従業員から請求される金額が間違っていたり、そもそも時効などによって残業代請求の権利がない状態であったりと、本来は支払う必要のない残業代の可能性もあります。

 

会社側がきちんと労働基準法を守って未払い状態にならないような対策をとっている場合など、残業代請求に対して反論できる場合もあります。

 

また、従業員側が弁護士に依頼したうえで残業代請求をするケースもあります。よく確認もせずに請求を認めると、ほかの従業員や退職した従業員からも請求されるといった事態につながりかねません。

 

弁護士によって見解の違いもあるため、会社側も弁護士にサポートしてもらい、反論の余地がないかを確認する必要があります。

 

残業代請求は法律がからむトラブルです。法律の専門家である弁護士に相談・依頼することでサポートを受けられ、心強い味方になってくれるでしょう。

 

5 まとめ

ブライダル業界は残業が多くなりがちで、離職率も高いといわれています。時間外労働時間や休日労働時間など、普段から適切な労働時間管理が必要です。労働時間の管理は会社の義務であり、従業員の健康管理にもつながります。

 

労働時間管理が適切でないと、未払残業代を請求されるリスクも高まります。労働時間管理や残業代請求への対応は、法律の知識が必要です。法律のプロである弁護士に相談し、サポートを受けることをおすすめします。

 

★『法律相談(初回60分無料相談)の予約』はこちら

 

 

   

【リフト法律事務所】
▼The Wedding Lawyerパンフレット(PDF)のダウンロードはこちら
The following two tabs change content below.

弁護士 川村勝之

大学院時代には労働法を専門的に学び、弁護士となる。2015年にリフト法律事務所を立ち上げる。法律に関する知識に加え、IT関連の知識やコーチングの知識にも造詣が深く、多数の企業の顧問弁護士を務める。

 

  • 顧問契約をお探しの方へ
  • 顧問弁護士サービスのメリット
  • 顧問弁護士サービスの特徴
043-244-7115 受付時間 9:30〜18:000

ご相談の流れはこちら

 

043-244-7115 ご相談の流れはこちら